2010年4月28日水曜日

今年も綿花植えます!!

4月というのに微妙な天気が続いています・・・。
この時期、沖縄の催事である清明祭(シーミー)も、
例年なら汗だくになって準備して、お墓では団扇をパタパタさせながら
お供え物を広げ、みんなでワイワイやるのですが、
今年は団扇いらずで涼しく、ちょっと変な感じでした。

さて、「浦添型」復元のための綿花を育てる会が昨年度
名護市原河の通称オオシッタイで綿を植えてみましたが、
昨年の結果として、土壌の質や害虫などいろんな問題があり
思うように綿がとれませんでした。
芽が出てしばらくは勢いがあったんですけど、残念です。
齋藤αさんの頑張りがなければ全くのゼロだったかもしれません。
しかし、ここで諦めるわけにはいきません!!
今年は、昨年の経験を生かしてオオシッタイでもう一度トライすることと、
もう1ヶ所、豊見城市与根(南部)でも植えてみようということになりました。
その理由として、土壌の違いがあります。
オオシッタイは酸性土壌であり、那覇・南部はアルカリ土壌であるからです。
木綿は弱アルカリが丁度いいといわれています。
勿論、オオシッタイでも畑を作る際には石灰を入れて、弱アルカリにしています。
その上で2ヵ所の木綿の育ち具合等を比べてみようということになりました。
与根の畑を提供してくださったのは、工房の近くに住んでいらっしゃる金城さんです。
金城さんも木綿は初めてということでしたが、綿花についていろいろと調べ、
ご協力くださっています。本当にありがとうございます!
今月に入って木綿を植えるために畑作り、支柱を立て、風当たりが強いということで
暴風ネットをかけ着々と体勢を整えてきました。





木綿の種を発芽させることが大事ということで、
今回はポットで発芽するまで業者さんに管理していただきました。
その苗をなんと今日、与根の畑へ植えてきました。





オオシッタイでも芽が出ていると報告がありましたので、
2ヵ所の情報を載せていきたいと思います。
そして今年は「浦添型」復元へ向け本格的に始動します。
どうか、お天気が味方してくれますように・・・。

2010年4月13日火曜日

鯨岡阿美子の愛した きもの展


先日4月9日(金)~ 11日(日)まで那覇市の琉球料理 美栄(古波蔵家)
にて開催されました
『鯨岡阿美子の愛した きもの展』は大変盛会に終えることができました。
阿美子氏が実際愛用されていたきものや帯、羽織が実際に着られている
お写真と共に60点余り展示されました。
なんとも言えない大胆なきものから、モダンなきものが帯とあわせて観ても
本当にステキ!!でした。


全く時代を感じさせないきものを自分の着方でゆったりと着て、
そして観る人をもこんなに楽しくさせてくれる阿美子氏は
お亡くなりになって20年以上経つ現在でもみんなの憧れだと感じました。
ほとんどが昭和のきものではありますが、
最近ではお目にかかれないような貴重なきものもありました。
中には、中国清朝に織られたと思われる繻珍裂、
琉球では御蟒緞(ウマントン)と呼ばれる国王の大礼服がありました。
五爪の大龍が大空を自由奔放に翔けている姿を
絵画風に浮織りした金襴緞子の豪華絢爛な裂地です。
沖縄県立博物館が調査した結果、戦前に尚家の中城御殿に残されていた御蟒緞と
同じ模様構成であり、沖縄の染織研究を進めていくうえで
大変貴重なものだそうです。
所有者の古波蔵保男さんより沖縄県立博物館へ
寄贈されることが決まりました。

会期は3日間しかなかったものの、本当に多くの方々にご来場
いただき誠にありがとうございました。
お着物で来られた方も多く、阿美子氏もお喜びになっているのでは
ないでしょうか・・・。
『鯨岡阿美子の愛した きもの展』実行委員会(沖縄県内の染織家 約30名)の皆様、
そして古波蔵家の皆様大変ステキな催し物を
ありがとうございました。